ふること

多分、古典文学について語ります

昔の女性の月経について考えてみる・その1

昨今、色々男女差別のことについて問題になってますね。

 

今の日本社会に男女差別が色濃く残っているのは確かだと思うんですが、じゃあ歴史的に日本はどうだったか?だとか、古典の世界ではどうなの?とかを考えるときに、私が一番気になるのって

 

月経がどう扱われていたのか?

 

という問題です。

 

血の穢れというところから、月経血を穢れと見なして生理小屋に隔離したの何のと…女性蔑視の源流に「出血に対する穢れ意識」みたいなのが日本社会では特にあるんじゃないの?ということはすぐ思いつくことで、王朝社会とかでも、死だの血だのは穢れ扱いされてたよね?
だったら、月経っていうのはどう扱われていたのかな。と。


平安時代にどうだったかというのも気になるんだけど、それだけじゃなくて。
いろんなファンタジーだの歴史ものだの架空歴史ものだの読んでいても、いつも気になる。

女性が戦場で活躍する~とか、そういうの今はよくあるけど…

 

月経どうしてたんだろう。

 

っていうか羌瘣、あんた月経どうしてるんや。(突然キングダム)
注:一応キングダム読んでない人もいるかもなので説明。キングダムは、始皇帝の天下統一までの時代を描いた歴史ファンタジー漫画?で、羌瘣というのはそれに登場する女性の軍人っつーか、将です。バリバリ戦場渡り歩いてるけど、長期戦となると途中で生理来たりしないのか気になる。気にするなって思うけどやっぱ気になる。

 

えと…新選組に女の子が入隊して云々ってマンガありましたよね。「風光る」か。あの作者が、「月経をどう処理したのか」という問題から逃げたくないみたいなこと言ってて、実際マンガの中にも描かれてたと思うんですが。
やっぱり男女入れ替えものだの、女性が男性と一緒に働いているものとかだと、月経どうするのさって問題から目を背けては何も解決しないというか、女性活躍させつつ月経は臭いものに蓋みたいにタブー扱いか?って思っちゃうんですね。


現代はさ、生理ナプキンだのタンポンだのピルだのが発達したからかなり解決できてて、それだからこそ改めて男女差別だの区別だのが問題になってるわけだけど、人間社会は長年、女性が男性と同じことをするのを「月経」という現象が妨げてきた面はあると思うんですね。
「妊娠」「出産」てのもあるんだけど。でもそれ以前にさ。

 

女性戦士ものとかもさ、なんつーか戦闘能力の問題よりも、突然月経になったらどうすんのさってことばかり気になりますね。ファンタジーものとかでも気になる。
ま~戦場ならダバダバ出血しててもかまわなかったかも知れないけど、戦闘能力も落ちるだろうし。


英国で、王妃サマや女王サマだとかが軍を率いて戦った~みたいなの(女帝モードとか、スティーブンの王妃マチルダとか…ブラッディメアリーもやってたっけか?)は、まあトップだったら進軍も作戦も自分の都合に合わせられるし、意外とどうにかなるのかな~と。
でも下っ端だとどうなんだろな~などと。

 

まあ女性戦士ものの話は置いとくとしても…

 

古い時代の女性がどのように生きていたのか…と考えるときに、なんだかどうしても「この鬱陶しい月経を、ナプキンもタンポンもピルもない時代にどうやって対応してたのか」っていうのがめっちゃ気になってしまうので、平安時代でもどうしてたのかな?というのは考えるんですが…

それこそ、下着の構造とかも気になっちゃうよ。

女性の下着って、単を着てただけ~とか、袴着てても、現代のパンツみたいな股をぴたっと覆うものを着ていたようには思えないし、そんなに気楽に洗濯したりできなそうなのに、出血はどうしてたんだろうと…
布当ててたんですかね。ふんどしみたいなのとかその時だけ使ってたのかな。

意外と、古典の中に月経についての記述があったりもしますが、一方で「どう処理してたか」まではあまりはっきり書かれてませんよねえ。あたりまえか。

以前から、宮中は穢れとか嫌いそうなのに、月経中の女性は宮中にいても大丈夫っぽいな~とかも気になってました。

だって、毎月々々、月経のために女御様たちが宿下がりってわけにもいかないじゃんね。でも月経中は「夜の御殿に上がれませ~ん」とか報告してたんですかね。ま、してたんだろうな。

おきさきたちはともかく、女房や女官はどうしてたんだろう。いちいち宿下がりしてた雰囲気でもない気がするけど。
女官は、行事とかで役目があって突然月経が来たら、「物忌」とかになったのかな~(便利だ、物忌…)


疑問はつきません。
「女性の月経処理について」参考になる史料をご存知の方いらっしゃったら、ご教示いただけると嬉しいです。